• アプト通信

リフォームは、「開けてから」が本番。 既存建物に応える、多能工職人の現場力。

№127アプト通信

木々の葉も色づき、朝夕の冷え込みに冬の訪れを感じる季節となりました。皆様におかれましては、益々ご健勝のこととお慶び申し上げます。

弊社はこれまで、プレカット、建方工事、大工工事、1棟丸請け工事など、木造建築に関わる仕事を中心に取り組んできました。近年は、建物を「建てる」だけでなく、今ある建物を長く使うための修繕・改修についても、ご相談をいただく機会が増えています。

その背景には、弊社に多能工リフォーム職人が入社し、充実した戦力が備わった為です。大工の技術に、既存建物へ柔軟に対応する力が加わり、住宅の小修繕から店舗改装、住設入れ替えまで、リフォームの仕事が着実に広がっています。

リフォームで問われるのは、「予定どおり」より「現場でどう納めるか」

リフォームは、新築のように図面と新品の材料だけで完結する仕事ではありません。開けて初めて分かる傷み、図面にない納まり、過去の改修跡。そこで必要になるのが、既存の状態を見極め、その場で施工方法を組み立てる力です。この度、そうした経験と柔軟な対応力を持つ「多能工リフォーム職人」が8月から建築事業部に加入しました。

純和風住宅の目透かし天井に点検口を取り付けました。

大工工事に加え、さまざまな工種へ対応できる多能工職人が加わったことで、「大工だけでは完結しない」「小規模な工事ほど複数業者の手配に手間がかかる」といった改修現場にも、まとめて対応できる幅が広がっています。

今回は、最近のリフォーム工事事例をご紹介します。

① 店舗改装 ― 現場に合わせて「つくる」造作工事
店舗改装工事では、窓枠・建具枠などの造作工事を行いました。使用したのは米栂の無垢材。現場の寸法や納まりに合わせ、弊社クラフトセンターで枠材を加工・製作し、施工まで一貫して対応しました。

造作材を現場に合わせて施工 完成した窓まわりの造作

無垢材は一本ごとに木目や性質が異なります。材料を見極め、現場寸法や仕上がりを確認しながら納める。既製品では収まらない場所に、その現場に合う答えをつくる。それも、木を知る大工だからこそできる仕事です。

② 築年数を重ねた建物 ― 既存を活かす屋根改修
築50年以上の建物の屋根改修では、屋根をめくって初めて、長年の経年劣化による想像以上の傷みが確認されました。屋根タルキの一部は、手で触れると崩れるほど傷んでいる状態でした。

屋根をめくり、既存部分の状態を確認 傷んだ部分を補強し、屋根下地を再施工

すべてを取り壊して作り直すのではなく、使える構造はできる限り活かし、傷んだ部分を見極めて補強する。見積時には分からなかった状況に、現場で答えを出す。工程・コストへの影響も考えながら次の施工を判断する力こそ、改修工事で求められる「現場力」です。

③ 住設商品も「材工」で ― 商品手配から施工まで
リフォーム部門では、木工事だけでなく、トイレやキッチンなどの住宅設備についても、商品の手配から施工までを含めた「材工」で対応しています。

室内改修工事 施工後 キッチン入れ替え工事 施工後

設備を新しくするだけでなく、既存の床・壁・下地・配管まわりとの取り合いを確認しながら工事を進めることも、改修では重要です。商品手配から周辺の木工事までまとめて対応することで、現場の段取りをシンプルにし、工務店・ビルダー様の手配負担を減らします。

リフォームの本質は、「壊して、作り直す」ことだけではない。
新築とリフォームの大きな違いは、工事を始めてから分かることが多いという点です。壁や屋根を開けて初めて見える傷み、長い年月の中で繰り返されてきた補修や改修等、一棟一棟、条件が違います。
だからこそ大切なのは、既存を見極め、「残す・直す・つくり替える」を現場で判断すること。そして、想定外の状況が出ても工事を止めず、建物の状態、工程、コストを考えながら次の納まりをつくることです。大工の技術と多能工職人の対応力を組み合わせ、既存建物と向き合う「現場力」を高めます。

工務店・ビルダーの皆様の「あと一手」を担う施工パートナーへ
リフォームでは、「造作材の製作から施工まで任せたい」「住設入れ替えと周辺補修をまとめたい」「解体してみたら追加工事が必要になった」など、当初の計画だけでは収まらない仕事が少なくありません。小さな改修工事ほど複数の職人・業者の手配が必要になり、その段取りが元請となる工務店・ビルダー様の負担になることもあります。私たちが目指すのは、単に「リフォーム工事も受注する会社」ではありません。現場で困ったときに「まずアプトに相談してみよう」と思っていただける施工会社になることです。新築で培った木造建築の技術、既存建物を見極める大工の経験、多能工職人の幅広い対応力を組み合わせ、工務店・ビルダーの皆様の「あと一手」まで引き受けられる施工パートナーとして、今ある建物を次へつなぐ仕事をさらに広げていきます。
当月11月にも、同じようなキャリアとスキルをもった多能工リフォーム職人が入社予定です。
既存住宅への役割が今まで以上に求められる時代になってきました。更なる戦力の強化を図り、より幅広い分野で皆様のお役に立てるよう、取り組んでまいります

for Somebody
 ~困っている誰かのために~
この言葉を胸に、アプト・シンコーはこれからも行動し続けます。

建築事業部 河上